Mouth guardスポーツマウスピース

スポーツマウスガードとは?

スポーツをするとき、激しい動きや接触で歯が欠けたり口の中が傷ついたりしてしまうことがあります。そうしたお口のケガを防ぐために使用するのが「スポーツマウスガード」です。

シリコン製のマウスピースで、上の歯全体を保護するために使用します。これにより、スポーツで受ける強い衝撃から歯を守りながら、口のケガを防ぎます。格闘技やラグビーなどの激しい衝突をするスポーツではスポーツマウスガードの着用を義務化しています。

マウスガードの装着を義務化・推奨しているスポーツ

一部のスポーツではマウスガードの装着が義務化されています。また装着を推奨しているスポーツもあります。ここではそうした競技を紹介します。(※内容は2022年の最新版の情報です)

装着を義務化しているスポーツ

  • 格闘技(K-1、修斗)
  • ボクシング
  • キックボクシング
  • アイスホッケー
  • アメリカンフットボール
  • インラインホッケー
  • テコンドー

装着を一部義務化しているスポーツ

  • 空手(一部団体)
  • ラクロス(女子)
  • ラグビー(U-15・U-18)

装着を推奨・許可しているスポーツ

  • ウェイトリフティング
  • サッカー
  • 自転車
  • 柔道
  • バスケットボール
  • 水泳
  • スカッシュ
  • スキー
  • スケートボード
  • スケート
  • スノウボード
  • 相撲
  • ソフトボール
  • テニス
  • バドミントン
  • バレーボール
  • ハンドボール
  • 野球
  • レスリング

など

このように、現在ではお口のケガ防止やお口の健康維持のためにマウスガードの装着を義務化および推奨している競技が増えつつあります。

歯科クリニックで作るスポーツ用のマウスガード

スポーツ用のマウスガードは歯科クリニックで製作することができます。スポーツ用のマウスガードは市販品を使うこともあります。しかし、そうした場合は装着感がイマイチであることが多く、衝撃を受けたときに外れてしまうこともあるのです。

一方、歯科クリニックで製作するスポーツ用のマウスガードは患者様の歯並びに合うように作られるため、使用中の違和感が軽減されます。自分の歯型に合っているため、踏ん張りやすくなりスポーツパフォーマンスの向上も期待できるでしょう。

スポーツマウスガードを作るメリット

歯科クリニックでスポーツマウスガードを作ると次のようなメリットが得られます。

1.歯のダメージの軽減

スポーツマウスガードを作ると、強い衝撃を受けたときに歯が折れたり欠けたりするケガを予防します。また、食いしばったときに歯と歯がぶつかって歯が欠けたりすり減ったりするのを予防することもできます。

2.口の怪我防止

マウスガードをつけると、スポーツで衝撃を受けたときのケガを予防できます。特に歯科クリニックでマウスガードを製作すれば、フィット感が増すため、スポーツ中にマウスガードが外れてしまう心配もありません。

3.顎や頭部へのダメージを軽減

マウスガードをつけると、顎や頭部にかかる強い力を分散できます。これにより脳震とうの予防や重症化を防ぐことができます。

4.運動パフォーマンスの向上

マウスガードをつけるとしっかりと歯を食いしばることができるため、より力をいれやすくなってスポーツパフォーマンスの向上につながります。

スポーツマウスガードのデメリット

スポーツマウスガードはメリットもある一方で次のようなデメリットもあります。

1.虫歯になりやすい

マウスガードを長期にわたって長時間使用すると虫歯になりやすくなります。そして、スポーツ中は熱中症予防や水分補給の目的のために、スポーツ飲料を飲む機会が増えます。マウスガードをつけたまま飲食すると、歯とマウスガードの間に糖分が停滞して虫歯のリスクが高まります。

さらに、スポーツ中は心拍数が増えるためどうしても口呼吸になりやすく、口の中が渇きやすくなります。唾液が減ることも虫歯のリスクが高まります。

マウスガードを使ったあとは、マウスガードの洗浄を行うとともにしっかりと歯磨きを行いましょう。

2.歯茎が下がる原因に

歯並びや歯型に合わないマウスガードを長期にわたって使用すると、歯茎が下がることがあります。歯茎が下がると「歯肉退縮」や「知覚過敏」の原因になるため、歯科クリニックで専用のマウスガードを作ることをおすすめします。

3.全額自己負担(自由診療)

スポーツマウスガードを歯科クリニックで作成すると、自由診療となるため費用は患者様の全額自己負担です。市販品のスポーツマウスガードに比べると費用が高くなるため、注意が必要です。

当院のスポーツマウスガード製作の流れ

当院のマウスガードの製作の流れを説明します。通常は2回の来院でマウスガードをお渡しできます。

STEP01

カウンセリング、診察、歯型取り

まずはカウンセリングを行ったのちに、お口の中の状態を確認して噛み合わせに問題はないか、虫歯・歯周病の有無を確認します。虫歯や歯周病がある場合は、口腔内の環境を維持するために先にその治療を行います。
診察で異常がなければマウスガードの製作に移ります。歯型の型取りを行い、当院の歯科技工士がマウスガードを作成します。種類や色はお好きなものをお選びいただけます。

STEP02

マウスガードのお渡し

2週間程度でマウスガードを製作し、次回ご来院の際にお渡しいたします。完成したマウスガードは、一度装着いただき違和感がないか確認して微調整を行います。
お渡し後も違和感や痛みなどのトラブルがあれば、再調整を行いますので当院までご来院ください。