歯ぎしり・食いしばりとは？

「朝起きたらあごが疲れている」「口を開けるとカクンカクンと音が鳴る」このようなお悩みはありませんか？これらの症状は、歯ぎしりや食いしばりの症状かもしれません。

歯ぎしりや食いしばりは、上の歯と下の歯を強くこすり合わせるような動きや、強く噛みしめてしまう悪習慣のことを言います。歯ぎしりや食いしばりは次の3つに大別されます。

• グラインディング：ギリギリと歯を擦り合わせる
• クレンチング：上下の歯を強く噛みしめる（食いしばり）
• タッピング：カチカチと歯を鳴らす

歯ぎしりや食いしばりは無意識に行っていることが多く、歯や歯茎、あごにダメージを与えます。日常化することで、歯周病の悪化、頭痛、めまい、肩こり、顎関節症、知覚過敏、噛み合わせの変化などの不快症状を引き起こしてしまうこともあるため適切な治療が必要です。

上下歯列接触癖（TCH）とは？

歯の痛みがあり受診したものの虫歯や歯周病が見つからないことがあります。調整をしても痛みが出るときは、歯牙接触癖（TCH）の可能性があります。

TCHは、安静時でもどこかの上下の歯が接触している状態です。通常、安静にして口を閉じているときは上下の歯は接触していませんが、TCHがある人は、常に口周りの筋肉を使い続けているため筋肉やあごの関節が疲れたように感じるのです。

こんな方におすすめ

次のようなお悩みがあれば歯ぎしりと食いしばりの治療を受けることをおすすめします。

• 朝起きたらいつもあごが疲れている
• 奥歯にひびが入っている
• 歯が知り減っているように感じる
• 口を開けると「カクンカクン」と音が鳴る
• 家族から歯ぎしりを指摘された

当院の歯ぎしり・食いしばり治療における特徴

当院では、歯ぎしり・食いしばりの程度に合わせた治療法を提案しています。軽度の場合は、マッサージ指導やポストイット療法を行い改善を目指します。中度・重症度では、ナイトガードを使用して現在ある症状の改善を図ります。

日常的に歯ぎしりや食いしばりを行っている場合は、噛み合わせにも問題がある場合があります。歯がすり減っていたり、亀裂が起きていたりすると虫歯や歯周病になりやすくなるため、治療が必要になることもあります。

当院では、ただ単に歯ぎしりや食いしばりの症状を改善するだけでなく、以下のような方法を用いて、お口全体の調整を行ってまいります。

ポストイット療法

ポストイット療法とは、付箋やメモなどに自分のクセや気を付けるべき行動などを書き出して目につくところに張り付けておくことで、付箋やメモを見たときに行動を改める認知行動療法の一種です。 長時間のパソコン作業で無意識のうちに食いしばりをしてしまう人は、デスクトップに「力を抜く」「歯を離す」などのメモを張り付けておきましょう。目にする機会が多いほど、自分のクセを改める回数も増え、改善につながります。

ナイトガード

ナイトガードは就寝時に着用するマウスピースです。寝ているときに無意識のうちに起こっている歯ぎしり対策として、マウスピースを使用することで歯と歯の緩衝材になり歯とあごの負担を軽減します。

寝ているときは、起きているときに比べて噛む力が強くなることが分かっています。朝起きてあごが疲れているときは、起きているときよりもあごに強い力が加わっているためです。あごに痛みがあるときは、マウスピースを使って症状を軽減しましょう。

ストレッチ

歯ぎしりや食いしばりがあるとき、口周辺の筋肉が緊張してこわばってしまっています。いわゆるコリが起きている状態です。

当院では、歯科衛生士がマッサージを行い、ご自宅でも実践できるように一緒に練習を行います。症状の改善には長い時間がかかるため、対症療法を行いながら上手に付き合っていきましょう。

歯ぎしり・食いしばり治療のメリット・デメリット

ナイトガードを使用した治療のメリット・デメリットは次の通りです。

当院の歯ぎしり・食いしばり治療の流れ

当院の歯ぎしり・食いしばりの治療の流れを説明します。